介護の仕事を円滑に進めるために必要なこと

一口に介護施設といっても、特別養護老人ホームや有料老人ホームをはじめ、老人保健施設やグループホームあるいはデイケアなど、多種多様なものがあります。しかしどの施設であっても共通しているのは、複数の利用者が集団で行動し日々の生活を送っていることです。

もちろん施設ごとに個人が自由に過ごせる時間の広狭はあるでしょう。それでも起床をはじめ食事や入浴そして排泄、さらにレクリエーション活動など、1日のプログラムの流れは決まっており、同じ施設内で集団生活していることには変わりありません。したがってこのような介護現場に従事するスタッフは、1日のプログラムの流れをできるだけ安全かつ円滑に進めることが主な仕事になってきます。

それを実現するためには、スタッフ間の記録や報告が、とても重要になってきます。というのも、介護施設ではスタッフがチームで職務を遂行しつつ、1人で複数の利用者を担当するため、常にスタッフ間で情報を共有する必要が生じるからです。これを怠ると、スタッフ相互の連携不足によってプログラムの流れが滞るだけでなく、万が一利用者に事故や病気が発生しても、発見が遅れてしまうことになりかねません。

もちろん記録や報告の仕事は、スタッフ間の情報共有だけが目的ではありません。利用者をよく把握し、介護の評価や見直しをするという意味でも必要になります。そんな記録の書き方の基本は、記憶が確かなうちに事実を正確に、そして簡潔でわかりやすく書くことです。また責任の所在を明確にするために、署名も必須です。そして報告の仕方は、事実を正確かつ手短にそして要領よく伝えること。業務が滞りがちな人は、日頃から記録と報告をきちんとできているかをチェックされることをおすすめします。